2019/11/06 20:30
10月最後の日曜日、グラートクラフトの記念すべきワークショップ第1弾「EAT PHOTO」を開催しました。
少しでも皆さんに楽しんでもらえればと、手探りながら準備。
料理写真、ということはカメラ、料理、あと器。器は鎌倉エリアにアトリエを構える「At Home Works」さんにご協力頂けることになりました。おうちの形の素敵なお皿、私たちも愛用しています。
11月10日まで個展を開催されているので、興味のある方はぜひ!
At Home Works(http://athome-works.com/)
(おうちのお皿、丸皿以外はスタッフの私物)
この器に盛り付けられるお料理は後ほど。とっても素晴らしくておいしかった!
いよいよワークショップがスタート。
講師は料理カメラマンの伊藤高明さん。スタッフの古くからの友人で、今回講師のお願いを快く引き受けてくれました。
伊藤さんから参加者ひとりひとりに今日の意気込みなどを聞いたあと、まずは前知識なく練習でクロワッサンを撮影します。
凹凸のあるクロワッサンは、料理写真の練習にはちょうど良いのだそう。
伊藤さんの「いろいろ動いていいですよー。」との声で、みんなお皿とカメラを手に、いい撮影場所を求めあちこち移動。
外のデッキへも出たりして、ちょっと不思議な光景です(笑)
ひと通り写真を撮り終えて、伊藤さんからのお話に。
写真を撮る3つのポイントは「光」「アングル」「背景」とのこと。
伊藤さんが実際にその場でクロワッサンを撮り、モニターで見せながら話を進めます。
まずは光。どこから光が来ているのか、光の量はどのくらいなのか、逆光なのか、順光なのか。
光をどう捉えるかが大事なんですね。
撮影の位置を変えたり、カーテンを開けたり閉めたりしながら写真を撮ります。
写真を見比べると随分印象が変わり、会場からも「おおー」という驚きの声が。
次にアングルの話へ。
斜めから、真上から。ここでも実際に写真を撮ってみんなで見比べてみます。
伊藤さんからは「片目で見る」というキーワードが。
人間の目は二つですが、カメラのレンズは一つ。片目で撮るものを見ることで、実際の写真の写り方により近い見え方になるんだそう。なるほど!
そして背景。今回はテーブルクロスを白と紺の2色用意して背景が変えられるようにしました。
色が変わると、これまた違った印象に。どちらが好みですか?とみなさんに伺うと本当に様々。
それもまた写真の面白さなんですね。
撮影の3つのポイントに加え、一眼レフカメラの使い方、スマホでの撮影方法にも質問が。
スマホに関しては伊藤さんからiPhoneのとある画像編集フィルタが話題にのぼり、
時間中はそのフィルタがちょっとしたブームになりました(笑)
さあ、いよいよ料理を盛り付けて撮影!
今回料理をご用意くださったのは、「山の料理家」二宮祐子さん。
フードケータリング、スタイリング、コラム執筆を中心にお仕事されています。
今回は器に取り分ける大皿のお料理をご用意頂きましたが、そのセッティングがとにかく素敵!そしておいしそう!自分のお皿に取り分ける前にまず記念撮影からスタートしました。
二宮さんからの盛り付けのアドバイスも聞きながら、各自自分のお皿に取り分けていきます。
たくさんの食材やソースに試行錯誤しながらも、個性豊かな盛り付けになった模様。
盛り付けの後、3つのポイント「光」「アングル」「背景」に気を付けながら、皆さん熱心に写真を撮っていきます。
伊藤さんが席を回りながら、アドバイスしたり質問を受け付けたり、そして実際に撮った写真をみんなで見ながらお話していきます。
料理を中心にしたアングルの写真、グラスやカトラリーも含めた構図で食事らしさを出した写真、
カメラの絞りを使いながら、背景をぼかした写真。
同じ料理と器とは思えないほど、撮る方それぞれで印象が違います。
皆さんポイントを活かして、そしてご自分の撮りたい写真をイメージしながらシャッターを切っていました。
(参加者さんの写真)
(筏万州彦さんの写真)
(尾尻由季さんの写真)
最後にみなさんから感想を。プロの技を見ることで今までとは違う視点で写真を撮れるかも、スマホでもポイントを押さえて工夫すれば素敵な写真になることが分かったこと、十分使いこなせていなかったカメラの機能をもっと使ってみようと思ったこと。
伊藤さんからは「写真を見てどう感じるかは人それぞれ。正解というのはないんです。大事なのは自分がどう撮りたいと思ってカメラを向けたのか、あとはよく撮れたと自分の写真に自信を持つことなんです。」と話してくれました。
あ、その自信を持つための「光」「アングル」「背景」、3つのポイントだったのか、私も傍らで聞いていて、なるほど納得。
無事、ワークショップが終了しました。
自分で工夫してやってみて、「できた!楽しい!」と感じることが増えると、日々の暮らしがちょっと豊かになりますよね。
お家やお店で料理の写真を撮るとき、少しでも今日のことを思い出してもらえたらとってもうれしいです。
ご参加頂いた皆様、ご協力頂いた皆様、本当にありがとうございました!
(Hitomi)